
紫織庵の京友禅
「職人技が活きる、昔ながらの作り方で最良のものだけを創る」

「バランスを考えた染め上げ」

合わせるためにはバランスを変えることが必要です。
下絵を描き、マス見本(色見本)を何十枚も試作します。色決めは12月から2月の間。
畳敷きの広縁にマス見本をズラリと広げ、自然光で見比べるのです。この時期に行う
のは、建築当初のまま残っている波打ちガラスを通り抜ける穏やかな冬の光が最も適
しているから。頭上から注す夏の強い光を思い浮かべながら決めていきます。多くの
候補を見極めながら、最良のものだけを選定し作り上げるのです。
「着心地が素材へと繋がる」
長襦袢、浴衣、小紋、振袖、肩裏など様々な商品にたいして、こだわりの素材を使用しています。すべて天然繊維でつくられており、それぞれの用途に合わせて変化させています。良いものをつくるには、少しの妥協も許さない。それが紫織庵のこだわりです。
「こだわりの手染め生地」

「一枚ずつ手縫いでお仕立て」
次はいよいよ縫いの工程。紫織庵は全て京都の手縫いで、和裁士の女性たちがひと針ごとに端正を込めています。長年経験した熟練の職人でも1日に1枚くらいしか縫い上げることが出来きません。まち針で生地の目と目をピタリと合わせ、爪折り(爪で印を付ける)した上を、僅かな狂いもなく針を走らせるのが職人の技。こうして手が縫い上げた商品は、機械縫いでは得られない心地良さを実感していただけるはずです。
「染色技術の保存と継承」
